第118章 狂気の沙汰

浅野琉生は不安げに眉を寄せた。

「……俺も一緒に行こうか?」

川島家の厚かましさと凶暴さは、平然と人の一線を踏み越えてくる。

来栖琴音は首を横に振った。

「私のことは私が片づける。本当に助けが必要になったら、ちゃんと言う」

付き合いは長くない。それでも浅野琉生には、彼女が頑固で折れない女だとわかっていた。無理に押し通すのはやめ、代わりに釘を刺す。

「何かあったら、必ず電話して」

来栖琴音が一戸建てに戻ると、川島家の三人は帰るどころか、当然の顔でダイニングテーブルに陣取り、昼食を食べていた。

川島治は彼女の姿を見た瞬間、顔色がすっと沈む。

来栖琴音は無駄口を叩く気もない。靴を...

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