第143章 経営者が変わる

そのとき、良き親友である伊藤心優が、またしても来栖琴音に大きな助け舟を出した。

例の数社のサプライヤーと川島治の、表に出せない癒着。

その汚れた取引が、根こそぎ洗いざらい暴かれたのだ。

当の来栖琴音は、相変わらず表情ひとつ変えない。

だが社内は大荒れだった。マーケティング部は連日ごちゃごちゃで、空気はぴりつき、誰もが落ち着かない。

社員たちも、目に見えて動揺していた。

新しく採った人材は姿を見せず、来栖琴音自身も会社に顔を出す回数が減っている。

たまに来ても、ほとんど口を挟まない。

古参は不安を隠せず、新人は怯えきっている。噂は噂を呼び、いつしか――拓越テクノロジーは本当に終...

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