第146章 内通者

橋本宗一は困ったように頭を垂れた。

「来栖社長、俺だってそうしたいんです。でも向こうが頑固で……。マーケティング部の連中とも話したんですが、これを根本から片づけるなら、やっぱり原因そのものに手を入れないといけないと思うんです」

来栖琴音は興味が湧いたふりをして、真面目な顔で身を乗り出す。

「詳しく聞かせて」

「拓越テクノロジーは、来栖社長が一から作った会社ですよね。それを川島治に任せた。裁判で会社が社長のものだって確定したなら、あいつは社長に丸ごと返すべきなんです。なのに今はどうです? 優秀な管理人材も、稼げる案件も根こそぎ持っていって、残したのは尻拭いだけ。こんなの、いじめと同じで...

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