第147章 月乃が連れていかれた

担任の先生からの電話で、来栖琴音は告げられた。月乃は――父親に連れて行かれた、と。

胸の奥が、ひやりと沈む。

川島治が突然、月乃を迎えに来た。

「娘に会いたくなった」なんて、そんな理由で済むはずがない。

あの男が動くときは、必ず裏がある。いったい何を企んでいるの――。

通話を切るなり、琴音はすぐに川島治へかけ直した。

聞き慣れたはずの呼び出し音が、今はやけに冷たく、よそよそしい。

長めのコールのあと、ようやく繋がる。

受話口から流れてきたのは、相変わらずの、柔らかく低い声。

「琴音!」

その呼び方だけで、腹の底が煮え立つ。

けれど今は怒りより、月乃が先だ。

「何してる...

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