第160章 とても会いたい

来栖琴音は起き上がってキッチンの様子を見に行こうとした。だが浅野琉生に腕を引かれ、そのまま胸の中へ引き戻される。

「慌てんな。先に清算だ」

「せ……清算って、何の……?」

琴音はきょとんとした顔で、しどろもどろに聞き返した。

「自分から電話しない。メッセージ返さない。電話も出ない」

琉生は一つひとつ、淡々と数え上げていく。

――それ、あなたも同じじゃない。

喉まで出かかった反論を、琴音は飲み込んだ。

浅野琉生と張り合って、得をした試しがない。

琉生は指先で彼女の顎をくいと持ち上げ、無理やり視線を合わせた。

「また勝手に考えすぎた? 自分で自分を怒らせて、だから俺を無視した...

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