第195章 転校

その問いに、来栖琴音は言葉を失った。恋人の口から出た言い方が、どこか怖くて、胸の奥がひゅっと縮む。

――今の、聞き間違いじゃないよね?

呆けたままの琴音に、浅野琉生が低い声で釘を刺す。

「次はない。何かあったら、真っ先に俺を思い出せ」

その瞬間、心の中が蜂蜜みたいに甘くなる。

なのに口は素直じゃない。

「……横暴な男」

琉生は薄く笑って、さらりと言い返した。

「違う。横暴な彼氏だ」

来栖琴音は堪えきれず、くすっと笑ってしまう。

だが、喜びが続いたのは数秒だけだった。

「……あと、バカな真似はするな」

「私がバカなら、なんで付き合ってるのよ。賢くて気の利く女のところに行...

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