第217章 傷つけ合う兄妹

来栖琴音が言い返す間もなく、川島治は手を振り上げ、そのまま頬を叩いた。

ぱん、と乾いた音。視界が白く弾け、琴音の頭の中で星が散った。

「琴音さぁ。お前が大人しく家で俺の世話して、余計なこと考えなきゃ……こんなことにならなかったんじゃねえの?」

続けざまに、唾を飛ばす勢いで怒鳴る。

「全部お前のせいだ! お前が俺をハメた! J市で俺を笑いものにして、会社も終わらせて……それに、俺を絶やしやがって……来栖琴音、お前は本当に残酷だ!」

――もう、話が通じる相手じゃない。

琴音は言い返す気力すら捨て、冷たく問う。

「川島治。結局、何がしたいの?」

「言っただろ。昔に戻りたい。復縁して...

ログインして続きを読む