第62章 病気

来栖琴音は宿に入ると、その場で一部屋取った。

カードキーを受け取って部屋へ戻るなり、濡れた服をあわてて脱ぎ捨て、そのままシャワールームへ駆け込む。

熱い湯が肩へ降りそそぎ、冷えきっていた体がじわじわとほどけていく。

バスタオルを体に巻いたまま出てきて、そこでようやくエアコンを入れ忘れていたことに気づいた。

いきなり南へ来たせいか、どうにもまだ感覚が追いつかない。

暖房を最大まで上げたものの、部屋はなかなか暖まらない。寒さにぶるっと肩が震える。

仕方なく、琴音はタオルにくるまったままベッドへ潜り込み、布団を頭まで引き寄せて身を縮めた。

部屋が少し暖まってから、ようやく起き上がって...

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