第97章 離婚を切り出す

来栖琴音の胸は、浅野琉生の言葉に容赦なく撃ち抜かれ、痛みに全身がぶるりと震えた。

現実はもう、目の前に突きつけられている。川島治は彼女と穏やかに暮らすつもりなどない。月乃のために身を削って折れるような男でもない。そもそもあれは、情も義理もない獣だ。欲しいのはいつだって利益と、手放せない川島家。それ以外は、あってもなくても同じ。

浅野琉生は冷えた笑みを浮かべた。続いて放たれた言葉は、刃物みたいに琴音の心臓へ突き刺さる。

「君が一方的に引けば引くほど、あいつは調子に乗る。今日がいい例だ。浮気した男が心を入れ替えるなんて、夢見るな。自分を騙して、まだ期待して……それでもあいつと暮らし続けたい...

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