エクスプロージョン I

エマーソン視点

アダムが去った。あいつは、行ってしまった。もういない。

俺はタオルを体から外し、バスルームに掛けに行く。それからクローゼットへ歩いていき、最初に触れたものを手に取る。頭の中はぐちゃぐちゃだ。

それは、俺たちが二度目にキスしたときにアダムがくれたセーターだった。

クソッ。

まるで呪いをかけられたかのように、それを放り投げる。それが脚でも生えてきそうな勢いで、俺はじっと見つめ続けた。視界の隅に、セーターと一緒に無造作に掛けられたスウェットパンツが目に入る。俺はまだセーターを睨みつけながらそれを取り、クローゼットを閉めた。これでいい。シャツなんていらない。

それに、アダム...

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