第109章 つらくなくなった

午後1時半。

林田柊は時間ぴったりに幼稚園へ着いた。園庭には色とりどりの風船と横断幕が飾られ、あちこちに親子の姿がある。

彼女は一目で白鳥空弥を見つけた。

今日はいつものスーツではなく、黒のカジュアル。片腕で白鳥北斗を抱き、木陰に立っている。北斗は風船を握ったまま、父の肩にぺたりと頬を寄せていた。

林田柊の姿を見つけるなり、北斗がじたばたと暴れて降りたがる。

「ママ!」

駆け寄ってきた北斗が、林田柊の脚にぎゅっとしがみつく。

林田柊はしゃがみ込み、髪を撫でた。

「今日はどう? お腹、もう痛くない?」

「もう痛くない」

北斗は林田柊の手を引っ張る。

そこへ白鳥空弥が歩み寄...

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