第115章 彼女は受けられない

相馬祈はオフィスチェアに腰かけ、手をお腹に添えたまま丹羽隼風を見上げる。探るような視線。

「丹羽先生。私と白鳥社長……最近、うまくいってると思います?」

丹羽隼風の脳裏に、あの日のホテルの廊下がよぎった。白鳥空弥が林田柊をきつく抱きしめていた光景。あまりにも自然で、とても犬猿の仲の夫婦には見えなかった。

――いや、違う。

白鳥空弥は相馬祈に、あれほど高額な別荘まで用意している。会社でも何かと庇っている。林田柊のあの女は腹の底が読めない。わざと転んだふりでもして、白鳥空弥に絡みつく口実を作ったのかもしれない。

金も権力もある男だ。林田柊は離婚間近。少しでも多く毟り取ろうとしていても不...

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