第20章 引き継ぎ業務

白鳥空弥のスマホが、また鳴った。

相馬祈からのメッセージだ。

「空弥、今日の午後のプログラミングコンテストの資料、用意できたよ。ちょっと見てくれる? 夜、ご飯でもどう?」

白鳥空弥は画面を一瞥し、「うん」とだけ返した。

そしてスマホを置き、また書類に目を戻す。

今度は、ようやく内容が頭に入ってきた。

――同じころ、S市研究所。

林田柊はデスクに座り、目の前のモニターの明かりを見つめていた。

太田美那が去ったあとの仕事が、机いっぱいに積み上がっている。

曾我教授から「しばらく兼任で」と言われたが、彼女は何も言わず、そのまま午後から処理を始めた。

まず、太田美那のPCを起動す...

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