第33章 おかしい

「今日のアレ、ずいぶん前から仕込んでたんだろ?」

白鳥空弥の声には、これでもかというほどの自信——というより思い上がりが混じっていた。

林田柊はキーボードを叩く手を止め、顔を上げる。

……何を言っているのか、さっぱりわからない。

「苦労してチケット取ってさ、展示会でわざと相馬祈を公開処刑。ついでに曾我京弥の名刺まで手に入れて。林田柊、お前さ、俺に嫉妬させたくて、俺にもう一回お前を見させたくて、必死じゃん」

その瞬間、柊の胸に湧いたのは怒りではなく、乾いた可笑しさだった。

目の前の男を見つめながら、心の中で毒づく。

どこからその自信が湧いてくるの?

世界が全部、自分中心に回って...

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