第43章 偏り

林田柊はオフィスのドアの外に立ち、床に広がったコーヒーの染みと、砕けたハードディスクの外殻を見下ろしていた。

中へ入ると、北斗は怯えるどころか、得意げに顎をつんと上げる。

「パパが言ってた! あんたのそのガラクタ、全然価値ないって! 壊したって壊したって! だってあんたが、パパと祈おばさんを怒らせるからだろ!」

その横で相馬祈が、無垢を装って口元を押さえ、わざとらしく声を上げた。

「まあ……柊さん、ごめんなさい。北斗ったら本当にやんちゃで。うっかり柊さんの物を壊しちゃったみたい。でも空弥がね、ただの壊れたハードディスクでしょう? 最悪、私が新しいのを買ってあげればいいって」

窓辺に...

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