第67章 顔色が悪い

林田柊は、この二人はもう話が通じないと呆れた。

「好きに思えばいいわ」

ソファに置いてあったバッグを掴み、松本佳子の手首を引いて、そのまま店を出る。

商業施設の自動ドアを抜けた瞬間、夜風が頬を撫でた。頭の中が、驚くほど冴えていく。

もう、あんな連中のことに心を擦り減らすのはやめた。

自分には仕事がある。生活がある。

白鳥空弥の偏った優しさも、白鳥家の人脈も――全部いらない。

「さっき、めちゃくちゃ格好よかった!」

松本佳子が興奮気味に林田柊の肩を叩く。

「そうそう、ああやって言ってやらなきゃ!」

林田柊は小さく笑った。

「行こう。駐車場まで。送ってく」

帰宅すると、屋...

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