第76章 気持ち悪すぎる!

曾我京弥が席を立って周防爺さんのほうへ向かうと、主卓の空気がふっと緩んだ。

林田柊は歩み寄り、外祖父さんの隣に腰を下ろす。

白鳥空弥を見ない。白鳥空弥も、彼女を見ない。

ひとつ席を挟んだだけの距離なのに、間には見えない壁が横たわっているみたいだった。

外祖父さんは周防正清と次の対局の日時を決めていて、目尻をくしゃりとさせて笑っている。

林田柊は外祖父さんの湯呑みにお茶を注ぎ足した。所作は静かで、やわらかい。

そのとき、白鳥空弥がふいに口を開いた。

「今夜、こっち泊まるの?」

声はひどく気軽で、どうでもいいことを確認するみたいだった。顔も上げない。誰かから回ってきた寿宴の受付帳...

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