第92章 今すぐやる

「白鳥空弥に伝えなさい。私を丸裸で追い出して鍵まで差し出せって? だったら土下座して頼めばいい」

弁護士は床に散らばった紙切れをかき集めると、逃げるように去っていった。

それから丸五日。

白鳥空弥は白鳥本家にも、半山の別荘にも戻らず、私立病院の特別個室に泊まり込み続けた。

相馬祈の切迫流産――それが、彼が片時も離れないための大義名分になった。

白鳥北斗は幼稚園にすら行かない。

毎日「病院に行く」と駄々をこね、運転手に送らせては相馬祈のベッドにへばりつき、「ママ、ママ」と甘ったるい声で呼び続けた。

林田柊は一本の電話もかけなかった。曾我京弥のスタジオに張りつき、シュンドゥ計画の中...

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