第97章 対峙

池田真久は相馬祈の言葉を聞くなり、吹き出した。

スーツの内ポケットから黒い名刺を一枚抜き取り、指に挟んだまま、相馬祈の目の前のテーブルへパシンと叩きつける。

「相馬嬢。『お姉さん』って、ずいぶん口が回るじゃないですか。林田女史より委任を受け、私が全権代理人を務めます。池田法律事務所は名家の離婚と資産回収が専門です。あなたが着ているもの、住んでいる場所、身につけているもの――近いうちに、全部『裁判所からの呼び出し』に変わりますよ」

相馬祈は反射的に腹を押さえた。

松本清月が池田真久を指さし、怒鳴り散らす。

「何様のつもり! 松本家の前で好き勝手言えると思ってんの!? 白鳥空弥はすぐに...

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