第197章 自傷行為によって彼女を振り向かせようとしているのか?

檸檬はしばらく黙っていた。

電話の向こうから東弥の声が聞こえてくる。「檸檬、病院に来るな。お前のせいで南斗や琉生がこんな目に遭ったんだ。どの面下げて来るつもりだ!」

佐伯秘書は焦って唇が乾くほどだった。「会長、どうしてそんなことをおっしゃるんですか」

「俺が何か間違ったことを言ったか? 南斗が誰のせいで救急処置室にいるんだ?」

「ですが、それも社長が望んだことです。彼が一番会いたがっているのはお嬢様なんです。それが彼の願いなんですから、あなたが止める権利はありません!」

佐伯秘書は携帯を握りしめ、懇願するような声色で言った。「お嬢様!」

「病院に行くとは言っていません。失血が多いだ...

ログインして続きを読む