第207章 彼は高坂檸檬の扱い方を知っている

檸檬は、北斗が湘子を殴るのを見て、少なからず衝撃を受けた。

北斗が、湘子に手を上げるなんて?

北斗兄さんは湘子にいつも優しく、自分を彼女の取り巻きにさせていたことを、檸檬はまだ覚えていた。

生まれ変わって水に落ちたあの時でさえ、学校の医務室で湘子と揉めた際、駆けつけた北斗兄さんは問答無用で自分を責めた。

その上、北斗兄さんは彼女に平手打ちまでしたのだ。

それが今、なぜ急に態度を変えたのか。檸檬は嬉しいとは少しも思えず、ただ北斗兄さんの狂気がまた一段と増したように感じた。

湘子は目に涙を浮かべていた。彼女もまた北斗が自分を殴るとは思ってもみなかったのだ。

北斗は冷ややかに口を開いた...

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