第260章 皆が湘子をかばっている

檸檬がスマホを取り出した途端、その場は水を打ったように静まり返った。

湘子は恐怖で全身が冷え切り、東弥の方を振り返った。「東弥兄さん、私、もう休みたいです。こんなところにいたくない……気持ち悪い執事の顔なんて見たくありません」

「待て、そう急ぐな」

北斗が湘子の行く手を阻んだ。「さっきまであんなに自信満々だったじゃないか。後ろめたいから逃げるのか?」

ついさっきまで檸檬を断罪する勢いだったのに、動画があると分かった途端に逃げ出すとは。

湘子の視線が少し揺らぐ。「真相はもう明らかじゃないですか。被害者は私です。檸檬姉さんは結局、何ともなかったんでしょう?」

どうして自分ばかりを責め...

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