第271章 自分が誰であるかを堂々と彼女に伝えたい

千謙の緊張した様子に、檸檬は微笑んで言った。「どうぞ」

「高坂様」

 その時、エンジェルハート基金の責任者がやってきた。「まだ処理していただきたいことがございます」

「すぐ行きます」

 檸檬は千謙に視線を戻す。「話して。それとも、私が終わるのを待ちますか?」

 千謙が少し躊躇しているのを見て、きっと言い出しにくい話なのだろうと察した。

 もしかして、兄の言葉を聞いたから、千謙も何か言いたくなったのだろうか?

 千謙は仕方なくため息をついた。「行って来い」

 檸檬は頷き、エンジェルハート基金の責任者について行った。

 千謙は振り返り誠を一瞥する。「これからは言葉に気をつけろ」

「兄貴、てっきりも...

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