第333章 兄貴、自分が図々しいと思わないか?

檸檬は、その展開を全く計算に入れていなかった。

彼女には『TG』の広報チームがついており、背後では千謙が手を貸してくれている。それだけの布陣を敷いても、未だ彼女自身は何一つ確証を掴めていないというのに。

まさか東弥も、湘子の父親が生きているという事実に気付いたというのか?

檸檬の顔色が変わったのを見て、東弥は確信したようだ。この冷徹な妹の心を動かせるのは、今となっては亡き両親の事故に関することだけなのだと。

檸檬は思わず問い詰めた。

「一体、何を突き止めたの」

東弥は口の端を冷ややかに吊り上げる。

「今さら俺が教えるとでも思うか? お前が高坂家に戻ってきたから、家族として扱ってや...

ログインして続きを読む