第337章 ぶりっ子のミスを待つ

湘子の困り果てた顔を見て、檸檬の瞳に思案の色が浮かんだ。

あの「ぶりっ子」に、少しばかり難題を与えてやったのだ。

これでもし彼女が公金を横領しようとしても、そう簡単にはいかないはずだ。きっと、別の手段を講じるに違いない。

そうなれば、必ず協力者を引きずり込むことになる。

そこまでしてくれれば、こちらとしても尻尾を掴みやすくなるというものだ。

檸檬は立ち上がると、そのままその場を後にした。朝食には手を付けていない。なにせ、あの「ぶりっ子」が作った朝食だ。食欲など湧くはずもなかった。

檸檬が去った後、湘子は彼女の席に残された粥を、惜しむような目で見つめた。せっかくたっぷりと唾を吐き入れ...

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