第355章 盗作家は似た者同士

檸檬は外へ出ると、小首を傾げて千謙をちらりと見た。

千謙は視線を落とす。

「何だ?」

「あんな言い方をしてよかったの?」

檸檬の瞳には、揶揄するような色が浮かんでいた。

彼は冷淡な口調で返す。

「あの話し方のどこが悪い。俺は事実を言ったまでだ。奴らにとやかく言われる筋合いはない」

檸檬は千謙の顔をじっと見つめた。

「でも、あの方はあなたのお母様の親友でしょう? 後でお母様に何か言われない?」

「俺の心配か?」

檸檬はふいと視線を外した。

「誰が。大きなお世話よ」

車に乗り込んでからも、千謙はずっと電話をしていた。英語とドイツ語を自在に操る。

檸檬は隣でそれを聞いていたが、ようやく彼が通話...

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