第407章 ぶりっ子、進退窮まる

檸檬は手にした似顔絵と、目の前の『ぶりっ子』——湘子を、嘲るような目つきで見比べた。

湘子には、檸檬の真意が測りかねた。だから彼女は、言葉を濁すしかなかった。

「私には少し似ているように見えますけど……でも、完全に同じではありませんわ。だって、写真じゃなくて人の手で描いたものですもの。誰が瓜二つだと保証できるんですか」

湘子は、以前から言い訳を用意していたのだ。

手描きの絵なのだから、完全に同じである保証など誰にもできない、と。

檸檬は、この女がそうやって逃げ道を作ることを最初から見抜いていた。

彼女は無造作に似顔絵を突き返す。

「似てないなら修正して。そこそこ似てると言えるまで、何...

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