第428章 篠崎家の御曹司も身内びいき

「証拠がないなんて誰が言ったの? 私の娘に見せたじゃない!」

 望月夫人が今一番恐れているのは、あの動画が世間に拡散されることだ。もしそうなれば、今後どうやって社交界で顔を繋いでいけばいいというのか。

 檸檬は静かに望月夫人を見つめた。

「それはあなたの娘でしょう。彼女の証言が証拠になるとでも?」

 望月夫人は言葉に詰まり、呆然とする。

 檸檬はさらに畳みかけた。

「あなただって証拠なんて持っていない。ただの出任せで、篠崎の叔母様を焚きつけて千謙を責め立てに来ただけでしょう?」

 実のところ、あの時彼女は不貞動画を撮ると脅すつもりだったのだが、望月夫人が気絶してしまったため、それ以上...

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