第429章 彼のキスは性急で熱い

檸檬は慌てて何度も頷いたが、心臓はまだ早鐘を打っている。

彼女は恐る恐る背後の窓を振り返った。

「死ぬかと思いました……。落ちるかと。この窓、少し低すぎませんか?」

確かにデザインとしては、この方が見栄えが良いのかもしれない。

だが、先ほどの恐怖体験を経た今となっては、危険極まりない設計にしか思えなかった。

千謙は窓に一瞥をくれる。

「あとで直させる」

先ほど檸檬がバランスを崩した瞬間、彼の心臓も喉から飛び出しそうだったのだ。

何事もなくて、本当によかった。

「確かにリフォームが必要だな。最悪でも防護柵ぐらいは設けないと。万が一のことがあっては困る」

檸檬はそこでようやく我...

ログインして続きを読む