第430章 彼女は顔を赤らめて妥協する

檸檬の心拍数が跳ね上がり、頭がくらくらと回る。

その瞳に宿る警戒と防備の色を見てとり、千謙は心の中でほくそ笑んだ。

彼はわざと休憩用の長椅子の方へと歩み寄ると、そこに檸檬を下ろした。

「当然、続きだ」

続き?

背中がソファに触れた瞬間、檸檬は慌てて彼の胸板を押し返した。声が微かに震える。

「ち、千謙……」

「ん? ここにいるぞ」

そう口では答えつつも、彼の手は止まらない。

檸檬の顔がカッと熱くなる。彼女は慌てて胸元の手を押さえ込み、消え入りそうな声で訴えた。

「こ、ここは、まずいです」

「ここが駄目なら、場所を変えるか?」

千謙は彼女の意図に気づかないふりをして、その体...

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