第438章 今夜は一緒に寝るのか?

「父さんから、お前を頼むと言い遺されていたんだが……何もしてやれなくてすまない。これはほんの気持ちだ。ただ、私が去った後は、あいつらがきっと何か仕掛けてくる。気をつけるんだぞ」

 詩乃は頷いた。

「分かってる」

 一度騙されたのだ、二度目はない。

 通話を切ると、檸檬はティッシュを差し出した。

「涙、拭いて。もう大丈夫だから。詩乃がやりたいこと、私が全部付き合うよ」

 詩乃はこくりと頷き、周囲を見渡した。

「ねえ、篠崎家の兄さんと同棲してるの?」

 檸檬はきょとんとした。

「してないよ」

「じゃあ、なんで男物のスリッパがあるの? それにさっき、住所も教えてないのに迷わずここに来たじ...

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