第451章 湘子が流産しかける

檸檬がそう告げると、その場の全員の視線が一斉に注がれる。

そこでようやく、湘子は遅まきながら自分の太腿に視線を落とした。そこには鮮血が滲んでおり、下腹部にも鈍い違和感が広がっていく。

瞬間、彼女の顔から血の気が引いた。震える指で高坂家の面々を指差し、彼女は叫ぶ。

「あなたたちが、この子を殺したのよ! あははっ、そうよ、あなたたちだわ! いつか必ず報いを受けるんだから!」

南斗は仏頂面で短く告げた。

「病院へ運べ」

湘子の笑い声は痛烈な皮肉に満ち、どこか狂気を帯びていたが、その瞳の奥には明らかな恐怖が宿っていた。

刑務所に入るのが怖いのだ。

ここから逃げ出しさえすれば、父が助けに...

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