第492章 彼女の人生は全て台無しだ

檸檬が一歩踏み出すと、詩織はたじろぎ、無様に後ずさった。

その瞳には動揺が色濃く浮かんでいる。一体どうして、彼女がそれを知っているのか――そう言いたげだった。

檸檬は口角を冷ややかに上げた。

「私がどうして知っているのか、そう言いたいのでしょう? 調べればすぐに分かることです。それに、あなたたちが引き抜いた重役も、当時のプロジェクトに関わっていた人たちも、みんな進んで証言してくれるそうですよ。望月家も、もうこれでおしまいですね」

望月夫人が声を張り上げた。

「ありえないわ! あいつらが証言するはずがない!」

確かにあの時、金で口を封じたはずだ。自分を裏切るはずがないのに。

檸檬は嘲る...

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