第507章 檸檬のために頭を下げる

景白の姿を見た瞬間、千謙の瞳に冷ややかな光が走った。

千謙は淡々と口を開く。

「王会長とどう交渉するつもりだ」

「それは僕のだ。篠崎様には関係ないだろう」

景白の声色は、決して良くはない。

千謙は構わずに続けた。

「手を組まないか」

その言葉を聞いた瞬間、景白は呆気にとられたような顔をしたが、すぐに冷笑を浮かべた。

「悪いが、あんたと組む気はない」

エレベーターの扉が開くと、景白はさっさと中へ足を踏み入れる。

千謙もその後を追い、乗り込みながら平然と言い放った。

「あんた一人では、あの古狸……王会長を落とすことはできない」

「篠崎様。誰かと手を組もうなどと考えるのは、無...

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