第512章 前世の記憶が突然檸檬を襲う

檸檬は不審な面持ちで西都を見つめた。

西都が言葉を継ぐ。

「まさか、忘れたのか?」

「覚えていません。その傷跡消しクリームが、私と何の関係があるんですか?」

檸檬の脳裏に、前世でそのクリームが研究開発された過程がフラッシュバックする。わざと顔につけられた傷、その鋭い痛みまでが蘇るようだった。

だが、今の人生において、彼女はこのクリームと無関係であるはずだ。

北斗が歩み寄ってきた。

「檸檬、本当に忘れたのか? このクリームの元になった古い処方箋を見つけたのはお前だろう。だからこそ西都兄さんも、これほど効果的な薬を開発できたんだ」

その言葉を聞いて、檸檬の記憶の底から微かな光景が蘇った...

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