第542章 昔の面影は跡形もない 一刀両断

檸檬は、望月夫人の表情が変わったのを見逃さなかった。驚きと、隠しきれない動揺。

どうやら、篠崎夫人の顔色があまりにも良いため、信じられないといった様子だ。彼女の目には、今の篠崎夫人があってはならない姿として映っているらしい。

だが、そこに檸檬の姿も認めた瞬間、望月夫人の瞳に一瞬、勝ち誇ったような光が宿った。自分にはまだ切り札がある。篠崎夫人が助かりたければ、必ず自分にすがるはずだという確信があった。

今の篠崎夫人を救えるのは、自分だけなのだから。

望月夫人は、いかにも哀れな被害者を装って篠崎夫人を見つめた。

「今となっては、会いに来てくれるのはあなただけよ。二人の娘たちにも、すっかり...

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