第586章 また年増ぶりっ子が来た

その言葉を耳にして、檸檬は怪訝そうに中村夫人へと視線を向けた。

夫人がそう口にするのを耳にしたのは、これで二度目だ。

檸檬は常々、英子と湘子が酷似していると感じていた。だからこそ、湘子の実母がPZコーポレーションで詐欺まがいのことをしていたと知った今、『詐欺師』という言葉には過敏にならざるを得ないのだ。

詩乃が口を開く。

「彼女が詐欺師だと言うのなら、一体何を騙し取ったと言うの?」

中村夫人は英子を睨みつけた。

「自分で言ったらどう? 自分が詐欺師なのかそうじゃないのか」

英子は苦笑を浮かべる。

「……あなたがそう仰るなら、私は詐欺師なのでしょうね」

「やっぱり詐欺師じゃないか!」...

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