第589章 まさか令嬢育成サロンの出身だとは

世間の目は、檸檬が想像していたよりもずっと厳しいものだった。

あのパーティーの一件を経て、人々の自分を見る目は少なからず変わったと思っていたのだが。

檸檬の傍らにいた中年男が、揉み手をするようにして相手に同意した。

「まったくその通りでございます。社長もまだお若いゆえ、女にたぶらかされてしまうのでしょう。そのうちきっと後悔なさるはずです」

「違いない。女ごときに何の能があるって言うんだ。どうせ男に媚びて取り入ったに決まってる。君んとこの社長も、その女を甘やかしすぎだ」

それを聞いた檸檬は、胸の前で腕を組み、冷ややかな視線を向けた。

「それほど女性を蔑むなんて。あなた方は女性から生まれた...

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