第595章 若い継母の様子が少しおかしい

檸檬は詩乃をじっと見つめ、静かに問いかけた。

「もしかして、詩乃名義の財産が目当てなんじゃない?」

今のところ考えられる可能性は、あの子が持つ莫大な資産くらいだ。

かつて中村夫人が、詩乃の金を目当てに長年芝居を続けていたように。

詩乃は複雑な表情を浮かべる。

「確信はないけれど……。でも、あれは父が遺言で私に残してくれたものよ。法律上も私のものだし、誰も奪えないはず」

「そうね。でなきゃ、伯母さんはとっくに奪い取っていたでしょうし。でも、英子さんはお父さんと結婚して息子まで産んだのに、何も得られなかった。不満に思わないはずがないわ」

檸檬には、英子があまりにも金銭欲や名誉欲がないように...

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