第611章 相沢のボスはやはり嘘をついている

全ての推測を終えた檸檬の胸に、ある種の昂揚感が込み上げてきた。

葉山英子がこのタイミングで動いた理由――それは十中八九、金だ。

ほどなくして、西都が集中治療室から姿を現した。彼は檸檬に視線を向けると、淡々と告げた。

「友人の容体は悪くない。生きようとする意志が強いな。そう遠くないうちに目を覚ますだろう」

檸檬の表情がぱっと晴れる。

「本当? ああ……よかった」

その笑顔を目にして、西都の表情もいくぶん和らいだ。彼はふと視線を廊下の向こうへ投げかける。

「さっきの、車椅子の女は誰だ?」

「中村詩乃の若い継母だけど……どうかした? 知り合いなの?」

まさか西都が英子のことを気にかけるとは...

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