第614章 前世の夢はあんなにリアル

西都は嘲るような口調で言った。

「あり得ないことじゃない。よく思い出してみろ。もし檸檬が自分から俺たちに反抗し、自衛し始めなかったら、お前たちは真相にたどり着けたか?」

東弥は押し黙った。

西都は続ける。

「檸檬は、あの夢の中とはまるで別人だ。あの頃のあいつは、ひたすらお前たちの機嫌を取ろうとしていた。俺たちがどんな扱いをしようと、文句ひとつ言わずに尽くしていたんだ」

西都は、前世で檸檬を傷つけた数々の出来事を、一つ残らず語って聞かせた。

東弥の心がきしむように痛んだ。

「もういい、やめろ」

西都は冷静さを欠いた様子で迫る。

「これらは全部、かつて東弥兄さんが彼女にしたことだ。直視す...

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