第625章 世論は時に人を殺す

翌日、檸檬が目を覚まして一番にしたことは、携帯を探すことだった。

しかし、千謙がその手を上から押さえ込み、顔を寄せて耳元に噛みつく。

「昨夜は疲れたと言っていただろう? なぜこんなに早く起きる」

檸檬は身をよじって彼から逃れ、首をすくめた。

「ニュースが見たいんです」

「急ぐことはない」

彼の声は掠れており、身体に添えられた大きな掌は、火傷しそうなほど熱を帯びていた。

檸檬は彼の奔放な手を押しとどめる。

「私は急いでます」

それでもなお、どうにかして携帯を取り出し、今日の世論の動向を確認しようとした。

千謙も仕方なく彼女の好きにさせた。

ようやく自由を得た檸檬は、横向きになって画...

ログインして続きを読む