第627章 誰の演技が上か試される

檸檬はその言葉を聞くと、ベッドのそばへと歩み寄った。

「ええ、お見舞いに来たの。でも、どうして部外者を勝手に入れているの? 危険だとは思わないのかしら」

英子は笑みを浮かべて言った。

「高坂様、そんなに刺のある言い方をなさらなくても。私は中村夫人とは違いますわ」

英子は詩乃の前に歩み寄る。

「詩乃ちゃん、私を信じてくれてありがとう」

「英子おば様、信じるに決まってるじゃない。だって、伯母さんに監禁されていた時、伯母さんを騙して私の財産を守ってくれたのはおば様だもの」

「そんなの些細なことよ。お父様が亡くなってからは、私たちが家族みたいなものですから。以前は何も言えない立場だったけれど、...

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