第637章 この件はやはり隠しきれなかった

檸檬は車の中から、英子が詩乃に付き添って病院から出てくるのを見届けた。そのまま二人が去っていくのを静かに見送る。

スマートフォンに視線を落とし、千謙へメッセージを送った。

「今日、休みになったわ」

千謙からは即レスだった。

「夜、飯に行こう。迎えに行く」

「私がそっちに行く。年末で忙しいでしょう?」

檸檬も最近は仕事に追われていた。千謙と会う時間はほとんどなく、ましてや恋人らしいことなどできていない。千謙は彼女以上に多忙なはずだ。

檸檬はそのまま車を走らせ、篠崎グループの本社へと向かった。詩乃は英子の懐に入り込んでいる。今のところ疑われる様子もなく、計画は順調そのものだ。

篠崎...

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