第645章 高坂檸檬は私の孫の嫁

篠崎家の大奥様は、ふう、と息をついた。

「私ももう年だからねえ。家のことにはあまり口出ししないようにしているのさ」

その言葉の裏にあるのは、明確な「我関せず」という意思表示だった。

それを聞いた中年の女は、柳眉を逆立てて立ち上がった。

「あらそう。なら、私が出ていけばいいんでしょ! たかが教養のない小娘一人のために、身内の人間を追い出そうっていうのね」

檸檬は冷ややかな視線をその女に向け、静かに口を開く。

「教養がないのは、そちらの方です。この最高級玉露は確かに貴重な品ですが、決して手に入らないものではありません。あなたが手に入れられないからといって、私の彼にも手に入れられないとい...

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