第669章 誰もが腹に一物あり

湘子は、英子も信用できないと感じていた。

万が一、今回も騙されているとしたら?

英子は根気強く言い聞かせる。

「今や貴方と私の関係は詩乃に知られているのよ。見捨てるわけないでしょう? それに、貴方に私たちの本当の関係を誰かに話せるはずがないわ」

湘子は英子を見つめ返した。

「いいわ。とりあえず信じてあげる」

「月末までは秘密にしておいて。詩乃側には何も漏らさないこと。もし身元がバレて高坂檸檬に知られたら、貴方の将来もおしまいよ」

「どうして?」

「どうして、なんてないわ。まさか高坂家の連中に何か喋ったんじゃないでしょうね?」

湘子は首を横に振る。

「いいえ」

「じゃあ、どうやっ...

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