第674章 いつまで芝居を続けるつもりだ

リビングの空気が、瞬く間に張り詰めたものへと変わった。

詩乃は、英子の言葉の真意を測りかねていた。またカマをかけてきているのだろうか。

傍らにいた湘子もまた、その言葉に違和感を覚えたようだ。

湘子は英子の顔を覗き込み、不安げに口を開く。

「あの二人がお芝居をしているってことですか? まさか、最初から気づかれていたとか……?」

その瞬間、湘子の背筋を冷たいものが走り抜けた。もし檸檬と詩乃がずっと演技を続けていたのだとしたら、すべては檸檬の手の平の上だったということになるのではないか。

その気になれば、檸檬はいつでも彼女を消すことだってできたはずだ。そう考えると恐ろしい。

詩乃は顔を上...

ログインして続きを読む