第690章 お前に人の心はないのか

詩乃が事も無げに言い放つと、英子は半狂乱に陥った。

英子は詩乃を睨みつける。

「あんた、人の心がないの!? あの子はあんたの弟よ。よくもそんなことができるわね!」

「なぜできないと思うの? 私の父さんだって、あなたに殺されたようなものじゃない」

詩乃は冷ややかな目で英子を見据えた。

「あなたを絶望の淵に叩き落として、後悔させてやるわ。同じ苦しみを味わいなさい」

「そんなこと許されないわ。あの子だって、あんたの父親の血を引いてるのよ!」

檸檬は呆れたように視線を向けた。

「あなたのような人間に、良心なんてものが残っていたとは驚きですね」

英子はハッとして、無理やり冷静さを取り戻そうと...

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