第694章 お前が息子を殺した

その瞬間、檸檬が目にしたのは傑が銃撃される光景だった。頭の中が真っ白になる。

銃弾を受けた傑の体は、そのまま窓の外へと崩れ落ちていく。

檸檬は考えるよりも早く駆け出し、咄嗟に傑の手を掴んだ。

「きゃああああっ!」

悲鳴を上げて駆け寄ろうとする詩乃を、陽太が制止する。

「行くな! スナイパーがいるぞ」

そう言い捨てると、陽太は自ら飛び出し、今にも落ちそうな檸檬の足を捕まえた。

この時すでに、檸檬の体も窓枠を越え、宙に投げ出されかけていたのだ。

詩乃が英子を睨みつける。

「何ボーッとしてるのよ、手伝って!」

だが、英子は腰を抜かしたように動けない。目の前で傑が撃たれたという事実を、受け入れら...

ログインして続きを読む