第695章 彼女は生きていなければならない

檸檬は、まさかこの期に及んで、まだ自分たちを監視する視線があるとは思わなかった。

十中八九、英子の手下だろう。

湘子をそそのかして傑を誘拐しようとした企ては失敗に終わったが、連中はまだ諦めていないらしい。

だからこそ、病院まで尾行してきたのだ。

あの連中は、まだ傑を利用する気でいる。

迎えの車に乗り込むなり、檸檬は即座に詩乃へ電話をかけた。

「外に怪しい人影が見えたわ。気をつけて。恐らくあいつら、まだ手を引いてない。傑か、あるいは詩乃を狙ってくるかもしれない」

あの連中はまともじゃない。金のためなら底なしに何でもやる。

詩乃が携帯を握りしめる。

「わかった。檸檬も気をつけて」...

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